★★★睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群とは、以下のような症状があり、かつ、「無呼吸や低呼吸」の状態が1時間当たり5回以上ある場合に診断されます。
●日中の眠気、疲労感、集中力の低下、起床時の頭痛など、不眠の症状
●呼吸停止、あえぎ、窒息感で目がさめる、習慣性のいびき(ご家族が気づかれることが多いです)
近年、睡眠時無呼吸症候群が、高血圧症や糖尿病、慢性腎臓病、心臓病などと合併することで心臓血管疾患を悪化させることが明らかにされていています。
例えば高血圧症については、睡眠時無呼吸症候群患者の約半分 に高血圧症が認められ,特に難治性(薬物でのコントロールが不良)の高血圧の方の中には、睡眠時無呼吸症候群を合併している方が多いとされています。隠れている睡眠時無呼吸症候群を適切に治療することで、血圧の管理がよくなり心臓血管の負担を減らすことができます。
つまり、”睡眠時無呼吸症候群”は、循環器疾患の一つとして知っておくべき重要な病気です。難治性高血圧症のほかにも、今注目される”心房細動”などの不整脈、そしてその結果としての脳梗塞・心筋梗塞や心不全の原因としてたいへん重要です。当院では、循環器専門クリニックとして”睡眠時無呼吸症候群”について、特に注目して積極的に検査、治療を行っております。潜在する人口は500万人を超えると推定されています。上記症状などに心当たりのある方は、ぜひご相談をください。
検査
家に専用の検査機器を持ち帰っていただき、睡眠中の呼吸の状態や酸素飽和度をチェックします(終夜睡眠ポリグラフ検査:PSG)。
検査結果によっては、入院によるさらに詳しい検査(精密PSG)が必要な場合があります。また当院では専門業者と提携して在宅にて精密PSGを受けて頂くことも可能です。ご相談して参ります。
治療
患者様の症状や、睡眠時無呼吸症候群の重症度にあわせて、CPAP(夜間装着するマスク型の人工呼吸器)を使った治療や、マウスピースを使った治療を行います。また生活習慣改善や、ダイエットなどで改善する場合もあります。患者様の病態に合わせて個々に治療方針を相談して参ります。